再生医療をもっと面白くするブログ

このブログについて

このブログをご覧いただき有難うございます!
ブログ名を「REGENERATIVE MAGAZINE」などと命名してしまいましたが、特に編集部がある訳でもなく個人のブログです。
直訳すると「再生雑誌」。。。自己啓発系か?と思われるかもしれませんが再生医療にフォーカスしたブログです。

そもそも再生医療ってなんなの?

イメージはドラゴンボールのピッコロ大魔王が腕を切られた際にウリャっと腕が再生するシーン(古すぎ?)です。
トカゲの尻尾でもいいかもしれません。
肝臓がなくなったら肝臓を作る、心臓がなくなったら心臓を作る、、マンガの話かと思いきや大真面目にそれに取り組んでいる科学者がたくさんいます。まだまだ越えなければならないハードルは高いですが、各種技術の進歩からそれが今現実になろうとしています。従来では考えられなかった、とても面白い時代に我々は生きています。

なんで再生医療ブログ?

自分は元々、日本で小児科医をやっていました。
小児科の中でも特に心臓に難病を抱える子どもたちを診てきました。
子どもたちの中には重篤な疾患ゆえに心臓移植しか治療法のないお子さんもいました。しかし、日本の心臓移植はまだまだとても少なく、移植のチャンスを得られずにどんどんと調子が悪くなっていくお子さんが多いのが現状です。日本では心臓を提供するドナー数が少なかったり、アメリカでの渡航移植においても億を超える金銭的なハードルもあるのがその理由です。

そんな折、自分は大学院で幹細胞(赤ちゃん細胞)を使った再生医療の一端に触れることができました。分化誘導(いろんなクスリをかけて赤ちゃん細胞を成熟した細胞に導くこと)した心筋細胞をお示しします。培養ディッシュの中で力強く拍動する心筋にとても感動し、すごい可能性を感じたのを覚えています。心臓移植以外の新しい治療に成り得るこの技術を深く知りたい!と思った瞬間でした。

初めて分化誘導できた心筋。嬉しかったのでスマホで撮影しました。

一方で、再生医療の研究開発はとてもお金と手間のかかる分野です。
将来性のある分野にも関わらず、人々の関心が薄れてしまうと研究費のカットや人材不足などで発展が失速する可能性があります。
まずは関心を持ってもらうこと、期待してもらうことがこの分野をさらに先に進める原動力になることは間違いありません。

そんな訳でこのブログは以下の2つの目的で開設しました。
・決してエキスパートでない一介の小児科医が生命科学を学ぶため
・読んでいただいた方に再生医療に少しでも関心を持ってもらうため

私は2019年に渡米し、現在サウスカロライナ医科大学の循環器再生医学講座に博士研究員として日々研究活動をやっています。
長い期間臨床医でしたので基礎の分野に四苦八苦しながら、なんとかやっています。
このブログでは、そういったアメリカでの日々の体験や思うところもシェアしていけたらいいなと思っています。

なおデータや解釈などは正確を期するように最大限に努めますが、筆者の未熟さゆえ、あるいは基礎研究の特性(その時点で正しいと思われることを報告する)上、間違いを書くことがあるかもしれません。発見した時点で慎んで訂正させて頂きたいと思いますので、ご指摘などのコメントは随時お待ちしております。なお免責事項にも含めますが、このブログの情報をもとにした健康被害につきまして一切の責任を負うものではありませんのでご了承頂ければと思います。何卒よろしくお願い申し上げます。